今回は、店舗のキャッシュレス導入で人気の「おてがるPay」について解説します。
おてがるPayは、株式会社JMSが提供しているキャッシュレス決済サービスです。JMSは実店舗を対象にした決済サービスを20年以上提供してきた実績を持っており、ノウハウや安全面でも信頼度が高く、多くの顧客に支持されています。
おてがるPayを導入すれば、iOSが搭載されたiPhoneやiPadなどの機器と専用のカードリーダーを使用してとても簡単にキャッシュレス決済を行うことができます。
クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、電子マネーと幅広い決済に対応しており、入金サイクルも月2回もしくは月6回で選択することが可能です。
しかし、おてがるPayを導入する時に必要な「初期費用」「使い方」「手続き方法」などについて分からないことも多数ありますよね。そこで、今回はおてがるPayの導入を考えている人に、特徴やメリット・デメリットも交えてご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
おてがるPayの基本情報
運営会社 | おてがるPay |
初期費用 | 38,280円(税込)※カードリーダー/プリンター導入費用 |
決済手数料 | 3.24%~3.74% |
月額手数料 | 無料 |
振込手数料 ※売上金入金 | 無料 |
解約手数料 | 無料 |
対応クレジットカード | JCB/Visa/MastercardR/American ExpressR/DinersClub/銀聯カード/DISCOVER(計7社) |
対応電子マネー | Kitaca/Suica/PASMO/TOICA/manaca/ICOCA/SUGOCA/nimoca/はやかけん/ApplePay/iD/QUICPay/Google Pay(計13社) |
対応スマホ&QRコード | PayPay/d払い/楽天Pay/Alipay/WeChatPay/メルペイ/銀行Pay/LINE Pay/atone/EPOS PAY/pring/au PAY/FamiPay/ギフティプレモPlus/ANA Pay/Payどん/ララPay/Lu Vit Pay (計18社) |
対応ポイントカード | 非対応 |
- 大手企業が提供している決済サービス
- 複数のキャッシュレス決済を一元管理できる
- 取り扱っているブランドが多い
- 中国のUnionPay(銀聯カード)にも対応している
おてがるPayは、JCB・三菱UFJニコス・UCカードという国内大手カード会社3社による出資で設立されているため、安心感と信頼感は抜群のサービスだと言えます。
1度の手続きでクレジットカードや電子マネーがまとめて利用できるようになるので、手間もかかりません。また入金も各カード会社や決済方法関係なく1つにまとめられるので、会計処理もスムーズです!
また、21種のクレジットカード・電子マネー・コード決済に対応しており顧客の様々な支払いニーズに応えることができます。中国で多くの人が利用しているUnionPay(銀聯カード)にも対応しているため、インバウンド需要にも対応可能です。
おてがるPayを実際に試した私の口コミや使い方!
おてがるPayを実際に使用した私の口コミを先にご紹介していこうと思います。
申込は公式サイトから
おてがるPayへの申し込みは、公式サイトの申し込みフォームから行うとスムーズです。必要な書類も画像をアップロードすればOKなので、すべてWeb上で完結させることができて便利ですよ!
無事に審査に通過すると、お店にカードリーダーやプリンターなどの専用端末が届きます。
私は申し込みをしてから端末が店舗に届くまで、約1ヶ月ほどかかりました。導入を急いでいる場合は、時間に余裕をもって申し込みをしてくださいね。
導入の際に用意するもの
専用端末が届いたら、いよいよ導入開始です!店舗側で用意する必要があるのは、次の2つです。
- iPadやiPhoneなどのiOS端末
- インターネット回線
おてがるPayは、Android端末には対応していないため、iOS端末を持っていない場合は別途購入する必要があります。
また、利用にはインターネット回線が必要です。安定した通信環境で決済ができるよう、公式サイトでは固定インターネット回線による無線LAN(Wi-Fi)環境が推奨されています。もし新たにインターネット環境を構築する場合、工事にかかる費用は自己負担となります。
専用アプリをダウンロードする
iOS端末が用意できたら、次の2つのアプリをダウンロードします。
- JET-Smart lite
- JET-Smart lite EM
アプリでは、クレジットカードやICカードなどの決済はもちろんのこと、取引履歴や取引集計、売上集計などの操作が可能です!操作方法はとてもシンプルでわかりやすいので、すぐに覚えることができますよ!
POSレジアプリと連携すればもっと便利に!
おてがるPayは、POSレジアプリと連携させることでさらに日々の業務をスマートに行えます。
おてがるPayが対応しているポスレジアプリは次の3種類です。
- Okage
- スマレジ
- Ubiregi
POSレジアプリを使えば、レジでの会計処理が自動化・簡略化されるため、正確性やスピードがアップします。顧客の待ち時間も短縮できますし、業務の効率化や人件費の削減にもつながるのでオススメです!
おてがるPayの決済サービスの3つのデメリットとは?
- 導入費用がかかる
- Android端末に非対応
- 導入までに時間がかかる
おてがるPayは、導入するにあたりカードリーダー(23,100円)と、レシートプリンター(15,180円)を用意する必要があります。さらにおてがるPayはiOS端末のみ対応なので、Android端末しか持っていない場合は新たに端末を購入しなければなりません。なるべく初期費用を抑えたいという人にはデメリットになると言えるでしょう。
また、おてがるPayは申し込みをしてから導入開始までにおよそ1ヶ月ほど時間がかかります。導入を急いでいない場合はよいですが、早急に決済サービスを取り入れたい!という場合は注意が必要です。
おてがるPayの決済サービスをおすすめする3つのメリット!
- 主要な国際ブランドのクレジットカードに対応している
- 分割払いに対応している
- 大手企業が設立した会社なので安心感がある
おてがるPayは、VisaやMastercardといった主要な国際ブランドのクレジットカードに対応しています。まだ日本では支払いできる店舗が限られている中国の銀聯(ぎんれん)カードにも対応しているので、中国からの観光客がよく訪れるお店や、中国マーケットと関わりがある会社にはとても便利です。
また、他の決済サービスでは一括払いのみというケースが多い中、おてがるPayは分割払いやボーナス払い、リボ払いにも対応しています。分割払いが選択肢にあれば、顧客は支払いを先延ばしにできるため、高額な買い物にも手を出しやすくなります。これにより加盟店は客単価のアップや集客効果を期待できるというメリットがあります。
おてがるPayを提供しているJMSは、大手クレジット会社3社の出資によって設立されているため、実績もあり非常に安全な決済システムになっています。全国主要8都市に営業拠点があり、対面でしか解決できないトラブルが発生した際は、直接営業社員が店舗を訪問して対応してくれるなど、手厚いサポート体制が整っているので安心して利用できます。
おてがるPayの導入に掛かる費用一覧
対応キャリア | iPhone・iPadなどのiOS端末 ※対応キャリアを持っていない場合は別途購入費用が必要です |
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 0円 |
解約費用 | 0円 |
アプリ料金 | 0円 |
カードリーダー費用 | 38,280円(税込)※カードリーダー:23,100円、レシートプリンター:15,180円 |
おてがるPayの導入に掛かる費用は、ご自身が利用しているキャリアによって「無料で使える」か「機種代が別途必要」と違いがあります。
Android端末には対応していないため、iOS端末を持っていない場合は別途購入する必要があります。iPadやiPhoneは、おてがるPay以外にも使用できる決済会社がほとんどなので、おてがるPayを使わなくなっても利便性が高くおすすめですが、少しでも費用を抑えたい人は、利用しているスマホなどのキャリアが使える決済サービスを使う方が初期投資が少なくなります。
また、カードリーダーとレシートプリンターはサービスを利用するうえで必須なので絶対に購入が必要です。最近はキャンペーンなどで専用端末費用を無料で提供してもらえるサービスも多いため、低コストで利用したい場合はそういった決済サービスを検討するのも1つの方法だと言えます。
おてがるPayの申込をする前に必要な書類3つを揃えよう!
おてがるPayをスムーズに申込むために用意する書類は、全部で3つです!
1、おてがるPayの申込をする前に銀行口座情報を用意する!
まず、おてがるPayの申込をする前に「銀行口座」の情報が分かる資料や通帳を用意しておきましょう!
おてがるPayでは、ゆうちょ銀行以外の日本国内の金融機関の口座があれば申込することが可能です。これは、決済入金分を振込する時に必要になります。
口座は契約者と同名義であることが条件なので注意が必要です。
また、審査の時にも調査される可能性もあるので、長い間入出金のない口座は避けましょう。
日頃から使用している口座や、メインバンクの通帳の方がいいかもしれませんね…!
2、営業形態別に必要な書類を用意する!
おてがるPayの申込時に必要な書類は、営業形態によって異なります。
個人名義で申込をする場合は、以下のいずれかの本人確認書類が必要です。
- 運転免許証
- 印鑑登録証明書
- 運転経歴証明書
- 在留カード
- パスポート
- 特別永住者証明書
- 住民票の写し
- 住基カード
法人での申込時は、3ヶ月以内に発行した印鑑証明書が必要です。
印鑑証明書は、申し込み時に入力した会社名・会社住所・代表者名と内容が一致するものを使用してください。
3、業種別に必要な許可書や店舗確認書類を用意する
- 古物商許可証
- 化粧品製造販売業許可申請書
- 動物取扱登録書【販売】
- 食品営業許可証
- 風俗営業許可証
- 自動車分解整備事業認証
- 食品営業許可証
- 映画上映許可証
- 美容所届出書
- 旅館業許可証
許可証が必要な種類は、上記になります。それぞれの許可証が必要な業種の方は、忘れず用意しておきましょう。
また、下記2つの書類もカード会社で審査をする際に追加で求められるケースが多いため、申し込み時に予め用意しておくとスムーズですよ!
①店舗の外観写真
※看板が写っているもの(人物が写っている写真は使用できません)
オープン前などで店舗の写真が用意できない場合は「賃貸契約書」や「名刺」等でもOKです。
②商品詳細資料
サービスの内容が分かるパンフレットや料金表、商材などの写真を用意してください。
いかがだったでしょうか。
ここまで、おてがるPayを導入する前に必要な書類をご紹介してきました。Webで申し込みをする場合は、スマートフォンやデジタルカメラなどで撮影してアップロードしてくださいね!
それでは、下記から「おてがるPay」を導入する流れや使い方をご紹介していきますので、参考にしてみてください。
おてがるPayの申込方法を5つステップで流れを解説
公式サイトの申込フォームに業種と基本情報を入力し、仮登録をします。
仮登録が完了すると、登録したアドレスに完了メールが届きます。
仮登録完了メールに記載されている本登録ページへアクセスし、必要事項の入力や必要書類のアップロードをして本登録をします。
※本登録は仮登録をしてから2週間以内に行う必要があります。
入力した情報を元に、各カード会社で加盟審査が実施されます。無事に審査が完了すると、「JMSおまかせサービスご契約内容のご案内」というメールと、郵送で「クレジットカードお取扱いツール」が届きます。
店舗にカード決済端末が発送されます。
配送の目安は、本登録完了から約4~6週間です。
カード決済端末が届いたら、初期設定を行います。設定完了後、利用開始となるのですが、開始時期は決済ブランドごとに異なるので注意が必要です。
- クレジットカード・電子マネー:初期設定完了後、すぐに利用可能
- Smart Code・Alipay・WeChat Pay:カード決済端末到着後、約1ヵ月後から利用可能
- PayPay・d払い・楽天ペイ:カード決済端末到着後約2~3ヵ月後から利用可能
おてがるPayの審査で落ちた人の5つの特徴
落ちた人の特徴 | 詳細 |
---|---|
1、実店舗の存在状況 | 実店舗がない場合は審査の通過が難しい。 |
2、業種や事業内容(形態) | 審査の通過が厳しい業種があります。 |
3、クレジットカード使用状況 | あなたが使用しているクレジットカードの利用状況を見られることがあります。 |
4、銀行との取引状況 | 取引情報を確認することで経営状況を判断されることがあります。 |
5、事業を開始した年数 | 事業を開始した年数が短すぎると審査に落ちてしまうこともあります。 |
ここでは、おてがるPayの審査に落ちた人の口コミを調べて分かった審査基準をご紹介します。ただ、審査基準はおてがるPayも明確にしていないので、絶対ではないことをご了承ください。
あくまでも、どんな内容で審査しているのかを目安として5つのポイントをご紹介しています。
1、実店舗が存在しない人はおてがるPayの審査が厳しいという口コミ!
こちらは、実店舗がない状態でおてがるPayに申し込んで審査が落ちたという口コミです。これは、仕方ないと思いますが、実店舗の存在と情報がないと、審査を通過することは難しいです。
また、実店舗が存在していても、嘘偽りの情報を提示してしまった人や、詳しい内容を説明できないお店は審査通過は厳しくなります。しかし、審査が通らない基準は、どの決済会社も同じなので、おてがるPayだけが厳しい訳ではありません。
2、業種や事業内容によってはおてがるPayの審査が厳しいという口コミ!
おてがるPayの審査が厳しい業種は、飲食店で水商売など夜間営業を行っているお店が審査に通っていないという口コミがありました。
しかし、事業年数が多いお店では、審査が通った口コミもあるので絶対に通らないということではなさそうです。なので、おてがるPayの審査や申込は誰でも可能なので、一度試してみるといいでしょう。
3、おてがるPayの審査はクレジットカードの利用条件も関係しているという口コミ!
おてがるPayの審査は、クレジットカードの利用状況もチェックされている可能性があります。これは、カード会社が絡むので通過できない場合もあると思います。
審査が通った私の事例では、以前(10年前ほど)の事業で失敗して様々な返済が困難になったことがあるのですが、なんと審査が通っています。なので、審査が通らないから諦めている人も、一度チャレンジしてみてもいいと思いますよ。
4、銀行の取引情報もおてがるPayの審査が厳しい条件となる口コミもある!
こちらは、銀行との取引状況を照会されていることが原因で審査が落ちたという口コミです。おてがるPayの審査基準は明らかにされていませんが、経営状況を見る為に調べている可能性もあります。
おそらくですが、起業するために銀行にお金を貯めていっている人も多いと思うので、そこまで気にしなくても大丈夫そうです。ただ、あまりにも銀行との取引履歴がない場合や、経営状況が悪いと判断された場合は、審査が厳しいこともあると思います。
5、年数が短い事業はおてがるPayの審査が少し厳しめという口コミ!
こちらの「事業年数が短いから落とされた」という口コミは意外と多いです。しかし、私の場合は、事業開始月に申し込んでも審査が通りました。こちらも明確な基準がありませんでした。
私がオープンさせた時に注意した方法は、自社の公式サイトで会社情報を細かく明記したり、お店を作っている途中の写真など、かなり細かく掲載していました。
それが良かったかどうかは分かりませんが「実際にある店舗なのか?」「申込んでいる情報は正しいか?」などを見ていることもありそうです。
おてがるPay・エアペイ・Squareを比較
おてがるPay | Airペイ | スクエア決済 | |
---|---|---|---|
公式サイト | ![]() | ![]() | ![]() |
企業名 | ジェイエムエス | リクルート | スクエア |
初期費用 | 38,280円 | 18,344円 | 7,980円~9,980円 |
キャンペーン時の初期費用 | なし | 無料 | 無料 |
キャンペーン適用の条件 | なし | 申込月の6カ月後の月末までに審査が通過が必要 | 90日以内にカード決済の受付を開始される方 |
決済手数料 | 3.24~3.74% | 3.24~3.74% | 3.25~3.95% |
入金サイクル | 月2回/月6回 | 月6回/月3回 | 翌日 ※指定銀行の場合 |
入金手数料 | 月2回:無料 月6回:198円(税込) | 無料 | 無料 |
導入審査日数 | 約1ヶ月程度 | 最短5日~ | 最短当日~ |
クレジット決済 | 7ブランド | 7ブランド | 6ブランド |
QR決済 | |||
電子マネー | |||
対応OS | iOSのみ | iOSのみ | Andoroid/iOS |
利用アプリ | 無料 | 無料 | 無料 |
おてがるPayとAirペイを比較すると、おてがるPayは導入費用が38,280円かかるのに対し、Airペイはキャンペーンが適用されれば初期費用が無料になるのでコストを抑えることができます。
しかしサポート体制に関しては、Airペイはチャットでの質問は返事が早いですが、フリーダイヤルの電話でサポートに問合せをしてもなかなか繋がらないといったケースが多いようです。その点おてがるPayは東京・大阪・福岡・札幌にあるJMSデスクが問い合わせ先になっているため電話が繋がりやすく、困ったことが起きた時でもすぐに電話で対応してもらえるため安心して利用することができます。
続いてスクエア決済とおてがるPayを比較してみましょう。大きな違いはありませんが、おてがるPayの方が対応しているクレジットカードブランドが少し多く、決済手数料も低いです。ただ、スクエア決済は審査導入日数が最短当日~ととてもスピーディーで、iOSだけでなくAndroid端末にも対応しています。初期費用もかからないため、導入費用をできるだけ抑えたいという人はスクエア決済が向いていると言えます。
おてがるPayは大手金融機関が出資して提供しているサービスなので、初めてキャッシュレス決済を導入する店舗や、サポート面を重視したい店舗にオススメです。現在契約している決済サービスのサポート体制に不安があるお店は、乗り換え候補として検討するのもよいでしょう。
まとめ
- スマホまたはタブレットをそのまま決済サービスに利用できる
- 手数料は業界最安水準
- 入金サイクルが早い
- 中国でメジャーな銀聯カードに対応している
- サポート体制が充実している
おてがるPayは、一般的に広く普及しているiOS端末をそのまま利用してキャッシュレス決済が導入できるため、操作方法も簡単で気軽に利用開始できます。決済時の手数料も3.24~3.74%と業界最安値水準です。
入金サイクルは月2回もしくは月6回から選べるため、資金繰りの面でオープンしたばかりの店舗や中小企業、個人事業主の方にも使いやすいサービスだと言えます。
おてがるPayは、中国人の”お財布代わり”と言われるほど深く浸透している銀聯カードに対応しています。中国人は訪日観光客のおよそ4分の1以上を占めているため、導入することで中国インバウンドにもしっかり対応が可能です。
おてがるPayはサポート体制も充実しています。サポートへの電話が繋がりやすく、対応がスピーディーなのはもちろんのこと、営業社員が全国9ヶ所におり、対面での対応が必要なトラブル発生時は店舗まで足を運んでもらえます。
大手金融機関が出資して提供している安定・安心の「おてがるPay」の利用を検討してみてはいかがでしょうか!